福島第一原発
2011年03月25日
安全管理体制
保安院、東電に改善指示=作業員被ばく、再発防止徹底―復旧作業に影響・福島原発
時事通信 3月25日(金)7時54分配信
東日本大震災で深刻な状況が続く東京電力福島第1原発(福島県大熊町、双葉町)の復旧作業は、3号機のタービン建屋地下で24日に起きた作業員3人の被ばく事故の影響で、遅れる見通しとなった。経済産業省原子力安全・保安院は25日未明、東電に対し、再発防止のため直ちに放射線管理を改善するよう口頭で指示。東電は作業中に水にぬれたり、携帯用線量計が鳴ったりした場合には即時退避させるよう同原発の責任者に伝えた。
作業員3人は、地下の水たまりに入ってケーブルを敷設中に大量に被ばく。うち2人が放射線によるやけどの疑いで福島県立医大病院に搬送された。25日に千葉市の放射線医学総合研究所に移り専門的な診療を受ける。
東電の聞き取り調査によると、作業員らは現場に入って間もなく、全員の線量計のアラームが鳴ったが、誤報と思い作業を続けたという。
原子力安全・保安院の西山英彦審議官は25日午前の記者会見で、原子炉内の燃料棒が損傷している可能性を指摘した上で「事前調査で作業環境を把握し、適切な装備で行ってほしい」と求めた。放射線管理員が同行しなかった点については「人数に限りがあり、作業員が自分で計測するのもやむを得ない」と述べた。
復旧作業が再開できれば、東電は原子炉を安定して冷却するため、まず3号機に真水を送る作業を進める方針。敷地内の高台にはダムから真水が供給される原水タンクがあり、ポンプで隣のろ過水タンクに水がためられている。この水を各種ポンプを使うか、落差を利用して原子炉に送り込む。
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20110325-00000039-jij-soci
時事通信より転載
残念な事に、作業員の方3名が被爆してしまいました。
2名の方は、千葉に搬送されて更に治療を受けるとの事ですが、無事に退院する事を祈っています。
今回は安全対策が、充分でなかった為に起きた感じがします。
作業員の方は、東電の協力会社なので、本来は東電担当社員の立会と、経済産業省原子力保安院が、作業立会いと放射線濃度測定を一緒に行わなければいけない物です。
現場の問題を、現場の人間が解決するのは本筋ですが、作業員は冷静に状況確認を出来ない面もあり、監督員立会で作業を行わなければならなければいけません。(原発の事故なら必ずそうなるはず。)
それと、作業に入る前に、東電社員が服装と持ち物チェックをおこなって、チェックシートに記入をして、チェックシート記入内容を確認する人がいます。
それから、初めて現地に行くようにしなければならないと思います。
自分の会社でそこまでしてるかと言えば、そうでは無いですし、事故を起こした事が無いともいいません。
それと、緊急時や繁忙期になると、いつもは出来る事が出来なくなってしまうのは、良くある話です。
今回の作業内容は、いつも以上に慎重に対応して、無事に完成して欲しいと思っています。
冷静な作業分析や、チェック体制が必要なのを、改めて学びました。
自分も気をつけたいと思います。
冷却ポンプの復旧工事ですが、作業制限が更に厳しくなってしまい、しばらく時間が掛かるかもしれないです。
それでも最後はプロの技術者が、作業を成功させると思います。
yosidadenkou at 15:06|Permalink│Comments(0)│
2011年03月21日
冷却水設備復旧工事
原発「冷温停止」に道 冷却装置復旧へ着手 二次被害防止に注力
産経新聞 3月21日(月)7時56分配信
東日本大震災による深刻な被害を受けた福島第1原子力発電所では2号機への電源接続が完了したのを受け、炉心や使用済み燃料貯蔵プールを冷やして安定した状態にする「冷温停止」に向けた作業が本格的に動き出した。3号機の原子炉格納容器の圧力が20日に一時上昇するなど不安定な状態が続いているが、漏電による爆発や火災など二次被害を防ぐため、着実に一歩ずつ進めていく。
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2号機では20日、東北電力の送電線からつないだケーブルで入り口の配電盤まで電気を流し、きちんと送電できることが確認できた。ここから施設や設備ごとに電気を流すため、配線や機器の点検を入念に進めた。漏電や火花で「充満している水素が爆発しかねない」(東電)ためだ。さらに回路がショートして機器が損傷する恐れもある。
最初に復旧を目指すのは、建屋内の照明だ。窓もなく密閉された建屋は、原子炉をコントロールする中央制御室も真っ暗な状態にある。放射線量の上昇で常駐できない状態になっており、定期的に数値を確認する際も、懐中電灯による困難な作業を強いられてきた。照明が復旧すれば作業効率は格段に向上する。
次のステップが、制御室の計測機器類の復旧だ。これまで必要最低限のデータを得るためにバッテリーで一部の計器を動かしていたが、「電圧が不安定で狂っている可能性があった」(東電)。復旧すれば、正確なデータを得られ、より早く具体的な対策がとれるようになる。
最も重要なステップが、圧力容器内や使用済み燃料貯蔵プールの水を循環させる冷却システムの復旧だ。循環させるためのモーターやポンプは微弱な電気を流し正常に動くか点検する。故障があれば、修理や交換を行い、すでに交換用のポンプも一部用意している。
問題は放射線量が高く作業ができない場所にあるポンプが故障していたり、交換の難しいパイプが損傷していたりした場合だ。
中央制御室が復旧すれば、監視装置が警報を発するが、どこに損傷があるかは把握できないという。このため、「冷却システムを実際に動かしてみて、圧力などの数値から故障や損傷の場所を探っていく」(同)。修理や交換が困難だと、別系統のルートで代替するなどの対策を迫られ、復旧には時間がかかる。
そして最後のステップが、循環している水をパイプの外から海水で冷やす熱交換システムの復旧だ。冷却用の水は、炉心やプールの燃料によってどんどん温度が上昇していく。このため、長い管状のパイプを通し外から海水で冷やす。海水も高温になるため、ポンプで海から循環させる。海水循環の設備は、海岸近くにあり、津波の被害を受けている可能性がある。ただ、震災時に停止中で原子炉に燃料が残っていた5、6号機で相次いで復旧し20日に冷温停止の状態になった。東電は1〜4号機でも海水循環設備の点検を急いでいる。
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20110321-00000115-san-soci
産経新聞の記事から転載しました。
解り易く説明していますね、現時点では使える機器を調べながら、少しづつ復旧していって欲しいです。
原発の冷却シテテムだと、汎用品は余り使ってないで、特注品が数多くあるかもしれないですね。(ここはあくまで自分の想像です。)
全てのパーツが現地にストックしてあれば、問題ないのですが特注品をこれから、工場で作るという事態にならなければと思います。
一か所一か所丁寧に調べながら、機器交換をしていけばシステム自体は、必ず復旧するので周りが急かさずに我慢強く待ちましょう。
現場で作業されてる方達は、普段着た事もない防護服と決められた作業時間の中での工事となっているので、中々進みづらいと思いますが、今まで培った技術力で、何とか作業計画を達成して欲しいです。
今回の件でいろいろな事が言われてますが、現場での事は現場で働いている人、経験がある人、技術を持っている人がやらないと、目的は達成出来ない事が改めて解りました。
自分の会社も最後に頼れるのは、現場で作業をしてもらっている方達です。
yosidadenkou at 11:52|Permalink│Comments(0)│